DUNS Numberを東京商工リサーチで取得してAppleの法人アカウントを作った



App Storeに法人としてアプリを出したいと思い法人の登記は済ませた。
xavier.hateblo.jp

いよいよ本題のアプリを法人として出すため、法人アカウントを作るべく続きの手続きをやった。

目次

  • DUNS Number取得
  • 東京商工リサーチでのDUNS Number登録代行
  • Apple Developer Programへの法人としての登録
  • Appleの法人審査
  • まとめ



DUNS Number取得

法人アカウントを作るためには、法人登記をした上でDUNS Numberというのを入手する必要がある。

ネット上を調べた限りでは、日本でDUNS Numberを取得するには主に二つの方法があり、一つは、Apple Developer Programの法人アカウント登録の途中でApple Developer Programのページから法人情報を登録する方法、もう一つは、東京商工リサーチに登録を代行してもらう方法だ。
Appleのページから登録する方法はすこぶる評判が悪いので、東京商工リサーチに代行してもらおうと思ったが、Web上には実際に代行をしてもらったという具体的な例は一つしか見つけられなかった。これはどっちが茨の道になるのか実際には分からないが、人柱として頑張ってみようと思った。

東京商工リサーチでのDUNS Number登録代行

東京商工リサーチのサイトには、他の人が登録している場合もあるからまずは検索してみろと書かれている。作ったばかりの会社なので登録されているわけはないが、一応検索してみた。

用途・目的から探す : 東京商工リサーチ

思った通り登録はされていないので、予定通り登録の手続きを行おう。

Duns Number Search


スタンダードサービスの「お申し込みはこちらをクリック」ボタンをクリックする。

入力項目は下記の通りでとても多く、げんなりしてしまったが、よくみてみると、必須項目(太字)がそれほど多くなかったのがせめてもの救いだった。面倒なので必須項目しか入力していないことにした。

  • D-U-N-S® Number発行対象企業
    • 正式会社名称
      • (日本語)
      • (英語)
    • 本支店区分
      • 発行対象企業は本社である #=> 選択した
      • 発行対象企業は本社以外の事業所(支店、工場など)である
    • 本社住所 (ビル名・フロア階数まで記入願います)
    • 通称/ブランド名
      • (日本語)
      • (英語)
    • 通称/ブランド名
      • (日本語)
      • (英語)
    • 旧社名
      • (日本語)
      • (英語)
    • 現社名変更年月日
    • 現住所(ビル名・フロア階数まで記入願います) #=> 算用数字は全角で入力した
    • 旧住所
    • 現住所への移転日
    • TEL(代表) #=> 自分ちの固定電話を記入した(携帯番号は入力できない)
    • FAX(代表) #=> 自分ちの固定電話を記入した
    • 代表者氏名
      • (英語表記) Taro Yamada的な記入をした
    • 代表者役職名
    • 業種
      • 製造業 | 卸売業 | 小売業 | サービス業 | その他 #=> サービス業を選択
      • 営業品目 #=> 「ソフトウェア」と記入した
    • 輸出
      • 有 | 無 #=> 海外でも配信されるけど多分そういう意味ではないので、無を選択した
    • 輸入
      • 有 | 無
    • 従業員数 #=> 自分一人だけの会社だけど自分は従業員ではないので0を記入した
    • 従業員数(当該事業所)
    • 親会社(50%超の支配権(議決権、所有権)を保有する法人)の有無
      • 有 | 無 #=> 無を選択した
  • 親会社情報
    • 親会社名(日本語)
    • 親会社住所 (ビル名・フロア階数まで記入願います)
  • 申請者
    • 貴社名 #=> 勝手に補完されてた
    • 住所 #=> 勝手に補完されてた
    • 部署名/役職名 #=> 「社長」と記入した(代表社員と書くべきだったと思う)
    • 氏名
    • TEL #=> 勝手に補完されてた
    • e-mail #=> gmailのアドレスを記入した
    • ご利用目的
      • Ariba Supplier Network
      • RosettaNet | 取引先からの要望 | 取引先名 | データ整備のため | その他の目的 #=> その他の目的を選択した上でテキスト欄に「Apple Developer Programに法人として参加する」と記入した
  • オプション
    • D-U-N-S® Number 証明書発行希望(\7,560)
      • する/しない #=> しない
    • D-U-N-S® Number エクスプレスサービス希望(\10,800)
      • する/しない #=> しない

入力中に迷ったところは

  • 「住所」の算用数字は全角で入力した。
  • 「業種」はサービス業を選択し、「営業品目」に「ソフトウェア」と記入した
  • 「部署名/役職名」は「社長」と入力した。今考えてみると「代表社員」と書くべきだったような気がする
  • 「従業員数」は、自分一人だけの会社だけど自分は従業員ではないので「0」を記入した。
  • FAXが必須とか今時無理なんではないだろうか。とりあえず電話番号。
  • 「輸出」は、アプリが海外でも配信されるけど多分そういう意味ではないので、「無」を選択した
  • 「TEL(代表)」は、携帯電話番号は入力文字数制限に引っかかってしまい入力できない。ただし、あとで聞いてみると携帯電話番号での登録も可能とのこと。システムなんとかして欲しい


一通り入力し、一番下の「確認」ボタンを押す

と、入力にエラーがあったせいか確認画面ではなくログインページに飛ばされた!全て入力し直しになってしまった。

気を取り直して全部入力し直し、内容を確認して「登録」ボタンを押す(修正する場合はブラウザの戻るボタン)。

「請求書の印刷はこちらから」ボタンを押す。

「DUNS Number申請を受け付けました」という件名のメールが届いた。
振込先情報と登記簿謄本の送り先FAX番号が記されていたので、その日のうちに振り込みとFAX送信をしておいた。

これで三日待てばDUNS Numberが取得できているはずだった。

ところが、三日目の夕方6時ごろに入力の不備があるとのメールが来ていた。そんなバカな。
不備のあった項目の追加の情報をメールで伝えておいた。

「Fw: [Duns Number Search] DUNS登録申請」という件名のメールが届いた。添付されたPDFに、代行業務の本質的な部分であるDUNS Numberや英語での会社名、住所が記載されている。

一部抜粋

尚、アップル社が確認している先へ今回ご案内した内容が
反映されるまでに必要な日数及び実際に反映されたかどうかにつきましては
直接アップル社へお尋ね頂きますことご了承下さいますようお願い申し上げます。

四日で法人アカウント作れると思ったんだが、そうではないようだ。

カタカナで検索してみると、弊社「合同会社○○」は出て来ないが「株式会社○○」などは出て来る。
入力ミスかいなと思って以下の内容のメールを送ってみた。

D-U-N-S(R)Numberは分かりましたが、
D-U-N-S Number検索 https://duns-number-jp.dnb.com/search/jpn/find_jpn.asp
で検索しても出てきません。
また、dun&bradstreetでの検索
http://www.dnb.com/duns-number/lookup.html
で検索しても出てきません。

Apple社へのデータ反映に時間がかかるのは仕方ないとは思うのですが、
上記二つで検索できるようになるためにも日数がかかるものなのでしょうか?

返事には、法人格を抜いて検索してほしいこと、自社サイト以外での検索に関しては何も情報を持ち合わせていないことが書かれていた。「いやいや、法人格は抜いて検索しとるがな」とツッコミを入れつつ、試しに漢字で検索すると確かに出て来る。検索方法がまずかったようだ。ただし、カタカナでの検索はやはりダメで、これは謎だがAppleの法人アカウントには関係ないことなので目をつぶることにした。

Apple Developer Programへの法人としての登録

そもそもの目的のApple Developer Programへの法人としての登録に進む。

  • Apple Developer Program - Apple Developerのページの「Enrolle」ボタンをクリック。
  • 説明を読んで「Start Your Enrollment」をクリックする
  • 「Entity Type」で「Company / Organization」を選んで、「Continue」をクリックする
  • Legal Entity Name: PDFに書かれていたもの
  • D-U-N-S Number: PDFに書かれていたもの
  • Website: PDFには書かれていないが、申し込み時に書いたもの
  • Headquarters Phone:
  • Your Work Email:

ただ、ここで下記のエラーが出てしまいgmailのアドレスが使えない。ヤフーメールもダメ。

Enter a valid email address that uses your organization’s domain name.

仕方ないので、t.vodafone.ne.jpのアドレスを入れてみると、これはおk!

しかし、なぜかD-U-N-S NumberもLegal Entity Nameもあってるはずなのに

The information you entered did not match your D&B profile. Before submitting your information, look up your D&B profile.

というエラーが出てしまいSubmitボタンを押しても次に進めない。うーん、やっぱり日数がかかるのかなぁ。

次の日にもう一度やってみてもダメ。二日後も三日後もダメ。一週間経ってもダメ。これはさすがに何かの手違いだろと苛立ちを覚え始めた。

9日目に「これでダメだったらメールで問い合わせよう」と思って試してみたら出来た!

D&Bのサイトで検索しても未だに出て来ないのは謎だけど、Appleの確認画面では東京商工リサーチから来たメールに添付されている通りの住所などが表示されていたので、

This is the correct headquarters address for my organization.

というチェックボックスにチェックを入れてSubmitボタンを押した。

すると、なんということでしょう。

Your enrollment is being processed.
Enrollment ID: 8RTLTHFX7P
Once we verify your authority to sign legal agreements, we'll email you with instructions on how to complete your enrollment. In the meantime, sign in to your account to track your enrollment status.

「法的な契約をするあなたの権限を私たちが検証出来たら、メールでこの続きのやり方を教えるよ」とのこと。権限はどうやって確認するんだろうか。

Appleの法人審査

電話がかかって来ても自分は出れないだろうから母親には、Appleから「こういう内容であなたの会社の人が申請を行ったんだが待ちがないか?」という電話が来るかもしれないから「それで間違いない」と答えておいてもらうように頼んでおいた。

数時間後に自宅の方にAppleから電話があったと母親から連絡が来た。Appleめちゃ速い。本人が出てくれないとダメらしい。まあ考えてみればそりゃそうか。電話番号の存在だけでなく、法人の代表社員に繋がり本人がOKと言わなければ勝手に法人アカウント作ってはダメだろう。この日は、あいにく、会社員としての勤務時間のため電話には出られなかった。しかも金曜日だったので、週明けかなと思いドキドキしながら寝た。

母親曰く、連絡を取るのは9時から5時の間とのこと、ダメ元に日曜に電話してみたが、予想通り録音されたメッセージで営業時間外であることが告げられて繋がらなかった。

月曜日の朝9:10に自分から電話してみた。氏名とAppleアカウントを使えると「これで審査は終わりです」とのこと。これで一安心。

なぜか電話を切った直後に、もう一度Appleの別の人から電話があり同じプロセスを辿ったが、これが俗にいう連絡に行き違いというものだろう。

法人の代表者と申請者が同じ場合は、本人が電話に出るだけで審査は完了らしい。

電話で教えらてもらった今後の流れのポイントは、

  • 英文のメールが来る
  • Programの購入は、Safariで行うことをオススメ
  • Wで始まる注文番号のメールが届く
  • 注文成立のメールから24時間以内に法人アカウントが利用可能になる

はやる気持ちで、メールが来るのを待たずにDeveloperサイトにログインして見たら、すでにProgmramの購入ができた。しばらくすると、「Welcome to the Apple Developer Program」というメールが来ていた。数時間後にApple Developerのサイトを見てみると、アカウントの下に法人名が表示されていたので、これで完了と一安心!

まとめ

  • 東京商工リサーチに頼んでも別に速くないし、そこそこ面倒臭い
  • Appleの法人の審査は単なる本人確認でしかない

あとがき

あとは、銀行の法人口座を作って、アプリの売り上げが振り込まれるようにしたい。