はじめに
半年前に、いちご狩りツアーに参加した。
いちご狩りに引き続き、◯◯狩りに行ってみたいと思っていたので、果物とはジャンルを変えて、きのこ狩りに行ってみることにした。
育てられてるやつを採るのではなく天然のきのこを採りたい。ネットで調べてみた感じで、ここなら本格的なきのこ狩りができそうだったので、早速申し込んでみた。
きのこ狩りハイキング|長野県、黒姫、妙高できのこ狩りハイキング|サンデープラニング
目次
- 出発
- 長野駅
- 黒姫駅
- きのこ狩り準備
- 参加者集合
- 山へ
- 山歩き開始
- 初きのこ
- さらに見つかるきのこ達
- 昼休憩
- きのこの探し方
- きのこ爆発
- 帰りの車中
- LAMPにて
- きのこ仕分け
- 食事まで自由時間
- きのこづくしディナー
- 朝ごはん
- 帰り
出発
上野駅からの始発の新幹線で黒姫駅へ行けば迎えに来てくれるというプランなので、早朝に起きて上野駅に行き、自動券売機で新幹線の切符を購入した。指定席を見て空いていたので自由席を買ってしまったけど、乗ろうとしているかがやきは全席指定であった。いきなりつまづきで始まったが、駅中のみどりの窓口で指定席に変更してもらう。320円か。どの席がいいか聞かれなかったのが腑に落ちなかった。
上野駅は普段在来線しか使わないので新幹線のホームに行くのは初めてだったが、かなり深い。
いつも乗る東海道新幹線もかっこいいけど、これもかっこいい。
平日のせいか新幹線は空いていた。枕の高さが調整できるのが新鮮だ。しかも各席からコンセントが使えて、iPhoneの充電が出来たので便利だなと思った。
朝ごはんを食べたりネットを見たりしているうちに長野に着いた。
長野駅
さあ、しなの鉄道への乗り換えだ。急げ。JRからしなの鉄道への直通の乗り換え口がある。
JRの切符を改札に入れてそのまま通っちゃったけど、Suicaをピッとしなければいけなかった気がした。後で面倒なことにならないよう祈った。さて、席には座れたが、出発時間になると満席かつ立ってる客も多い。よく考えてみると、しなの鉄道と言えば、先日軽井沢で乗ったのと同じ電車だ。
電車は定刻通り出発し、しばらく外を眺めていると、長野駅周辺は田舎ではなく普通の郊外の街の雰囲気だ。しかしこの路線はローカル線なのに英語のアナウンスが充実しているなぁ。
隣駅の北長野に着くと結構な人が降りた。何があるんだろう?次の三才駅ではいっぱい降りていっぱい乗って来た。主に高校生かな。
牟礼駅で高校生が全員降り、客はまばらになった。
車窓の景色も山の雰囲気になった。川の流れが速い。線路も結構登りが続いている。
黒姫駅
とうとう目的地の黒姫駅に着いた。
迎えが来るまで時間があるので、ひとまずトイレに入った。山の中にトイレはないので大きい方も頑張って出した。
一息ついて改札に向かい、長野からの640円を窓口で払った。Suicaはタッチしなくて良かったようだ。まだ迎えが来るまで時間があるので、自販機で水を買って中で待った。中は蕎麦屋と販売コーナーがあって地元の野菜が置いてある。
緑のトマトが売っていのが面白い。
きのこ狩り準備
迎えが来て、車で5分ぐらい走ってゲストハウスLAMPに到着した。
中に入って、まずは参加書類の記入をした。
表面は連絡先などの項目、裏面は健康状態に関するアンケートになっている。両面に記入・署名して受付に持って行き、内容を見てもらって、宿泊費と食費、レンタル料金を確認して支払いをした。若い人が運営しているせいか会計にタブレットを使っていて分かりやすいなと思った。
食堂でレンタルのレインウェアを着込んだ。
普段は赤なんて絶対選ばないがここは自分の趣味で選べなくてもまあ仕方ないだろう。もし選べてたら水色とか黄色にしていたと思う。
レンタルする長靴は大人向けサイズは一通り揃っていた。普段の靴は26.5だけど長靴はブカブカだなと思って、26にした。思えば、これが間違いだったかもしれない。
軍手は手作りの温もりが感じられて良い。
魚籠(びく)は色々なタイプがあって迷ったけど、欲張りなので大きめのやつを選んだ。これを満タンにできたらいいな。
参加者集合
ウッドデッキに一旦集合し、ガイドさんからの山での注意と参加者一同の自己紹介をした。今日のきのこ狩りは、ガイドがヨシさん、参加者は長野から三人、埼玉から二人、東京一人、千葉一人の計7人だ。全員点呼をするのは時間がかかるから二人組みのバディ単位で点呼をすることにしているとのこと。今回はバディ名を鳥の名前にすることになったので、キーウィにした。ドードーでも良かったがどうでもいいか。全員集合の場合は笛を吹くので集まって下さいとのこと。
山へ
参加者全員ハイエースに乗り込んで出発した。5分ぐらいでコンビニとトイレに到着した。
他の人たちは何か買っているようだったけど、買うものは特にないのでトイレだけ済ました。再び車に乗って、クネクネと山道を登って行った。一旦新潟県に入ったり、変な橋があったりして道中も飽きない。
山歩き開始
なんか中途半端なところに車を止めて、降ろされた。ちょっと歩いてから山に入るらしい。ここで助手席に座っていたもう一人のスタッフさんの自己紹介。なんとヨシさんの息子だと!親子だったんかい!最初にそれを言いたまえ。言われてみれば顔が似ていなくもない。
高速道路がすごい高いところに架かってるなぁと思いながら歩き始めると、その高速をくぐることになった。
ガイドさんのつけてる鈴の音がでかい。チンチンうるさいわ。高速道路をくぐってちょっと進んだところで「ここから入ります」って言われた。「はい?ここから?」という感じの登山口でも何でもないところからスタート。
薮だなーと思って掻き分け掻き分け歩いていると、いきなり息子ガイドさんがキノコを発見したようだ。
初きのこ
息子ガイドさんのところに行ってみると、倒木にくっついている見たことのないグニャグニャの物体を指して、猫タンと言っている。
裏が猫の舌に似ているから猫タンと呼んでいるとのこと。正式名称はニカワハリタケ。ぐにょっと引っこ抜いて魚籠に入れておく。
自分で山の中で見かけても絶対食べる気しないよ、これは。味が楽しみだ。
さらに見つかるきのこ達
次はキノコと言われて素直に思い浮かぶ、きのこの山のきのこみたいなやつが見つかった。こやつはクリタケというそうだ。
これは根元からそっと取る。
これぐらいの大きさだ。でかい、でかい。
これはムキタケ。ムキタケは半円形で軸が片側に付いていて、ナラとかブナの広葉樹に付いてる事が多く、毒キノコのツキヨタケに似ているそうだ。
新しいのが見つかる度にガイドさんが色々説明してくれるので勉強になる。
これはチャナメツムタケ。軸のところがフカフカ毛羽立っているのが特徴。チャナメ、シロナメ、キナメがツムタケ三兄弟だそうだ。
この辺で長靴の中で靴下が爪先まで脱げてしまってムズムズしていた。長靴のサイズはいつも通りにすべきだったかもしれない。というより短い靴下だったのが根本問題か。
これはスギエダタケ。食べられるけど、美味しくないので、食糧難の時にはどうぞと言って、捨てていた。正直、不味くていいから味見してみたかった。
これはキヌメリガサ。あまり取れなかったレアきのこ。
昼休憩
12時を過ぎたぐらいに、昼ごはん休憩になった。この辺は使われなくなった昔の林道のようだ。座りやすそうなところを見つけて、LAMPでもらった昼ごはんのおにぎりと唐揚げを食べた。おにぎりの具は何かよくわからなかったけど、珍しい具で美味しかった。唐揚げは普通かな。食べるものを食べたら、出るものが出る。山の中にトイレはないので、適当にその辺で用を足した。
たまに立ってる木にきのこがいい感じで生えていると、ガイドさんが高枝切りで切ってそれをキャッチすることになる。
木に蔓がぐるぐる巻きになってたりする。絞め殺しそう。
息子ガイドさんが玉キクラゲを見つけた。美味しそう。
なめこの大群が見つかった。一本の木になめこがてんこ盛りに生えている。
なめこは、木の皮を剥がさないために、ナイフで切って取る。剥がしてしまうと次が育たないらしい。
枯葉の落ちていた地面から様子が変わってシダの生い茂った土地になったりする。
これはホコリタケ。傘を押すと中から胞子の煙が出てくる。若いうちは、中を割ると白く、食べると美味しいそうだ。
だんだん腰につけている魚籠が歩きの邪魔になってきた。欲張って大きい魚籠を選んだのがよくなかったかもしれない。
これはハナイグチ。長野の人はジコボウと呼ぶそうだ。カラマツ林の下によく生えていて、裏がフカフカの黄色いスポンジみたいになってるのが特徴だそうだ。
きのこの探し方
枯れてる木とか倒木に生えていると序盤で教えてもらって重点的に見ているが、自分で探すのは結構難しい。なかなか見つからない。なんだかんだでガイドさんが見つけてくれたきのこを取ることが多い。
これはシロナメツムタケ。ツムタケ三兄弟の一人。
今日通る場所で一番高い部分に着いて、そこから尾根に沿って下って行く。下りはペースが早くてあんまりきのこを探せなかった。どっちにしろ集中力がそんなに残っていないか。
これはヌメリスギタケ。ヌメリスギタケモドキもあるけど、ツカに滑りがあるのがヌメリスギタケ。毒キノコのモエギタケに似ているので注意だそうだ。
毒きのこといえば、まだら模様とか水玉模様の毒きのこも見てみたかったので息子ガイドさんに聞いてみたところ、見た目がいかにも毒ありそうなきのこはこの時期にはなく、九月なら見かけるらしい。
でっかいクリタケをゲットしたぜ!
またナメコの大群が現れた!大漁大漁!
そして、とうとう毒キノコに出会った。
見つかった毒キノコは、猛毒なのに純白で可憐なキノコだった。コタマゴテングタケかなって言ってた。
きのこ爆発
最後のエリアに差し掛かると、息子ガイドさんが爆発を発見したと言っているのが聞こえたので行ってみると、確かに爆発している。
今日見た中では一番立派な株だ。
みんなで写真を撮ってから、株をごっそりと抜く。すごいボリュームだ。
とうとう出発地点の道路まで戻って来た。魚籠もいつの間にか重たくなっていた。
帰りの車中
車に乗って魚籠の中を確認してみるとこの通り沢山採れた。多分他の人も同じぐらい採れている。一食ではとても食べきれない量だ。
ガイドさんに「今日の収穫は平均と比べてどうですか」と聞いてみたら、種類も量も多くて当たりだと言われた。嬉しい。日によっては、一種類だけで魚籠が一杯になっちゃうこともあるとのこと。
逆に今日取れてもいいはずなのに取れなかったやつを聞いてみると、紫なんとかは今の時期だけど取れなかったらしい。紫なんて珍しいので、すごく見たいなと思った。紫の食べ物は割と珍しいと思うけど、食べ物として最も珍しい色は青だと思うので、青いきのこはあるか聞いてみると、ソライロタケというのがあるけど見たことないとのこと。(この図鑑の表紙の左下のきのこ。これ見つけたら舞茸より舞い上がっちゃうだろうなぁ)

- 作者:今関六也・大谷吉雄・本郷次雄
- 発売日: 2011/12/16
- メディア: 大型本
LAMPにて
帰って来たら、まずは長靴を洗う。そんなに汚れてないので水をかけて適当にこすって終わりにした。長靴を普通の靴に履き替えるとすぐにウッドデッキできのこの仕分けが始まった。
きのこ仕分け
仕分けは、まずテーブルに敷いた新聞の上に、魚籠をひっくり返してみんな混ぜちゃう。
それから、種類の明らかなやつをみんなで分類して行く。
種類を全然覚えてなかった役立たずの自分は、葉っぱをよける役をやっていた。
仕分けが終わったら、石付きを切り落とす作業をみんなでやって準備は完了。
食事まで自由時間
ここから食事の時間までは解散して自由時間になった。車のある人は温泉に行ける。LAMPから来たというと200円引きしてくれる温泉もあるとのこと。今回は車できてないので、野尻湖を散策することにした。湖の周りは別荘も並んでいて、気持ちのいい所だ。
マンホールがナウマン象の柄になっているのも面白い。外人も散歩していて、コンニチワと挨拶された。
散策から戻るとガイドさんがウッドデッキできのこの本を見ながら今日取れたけど何か分からなかったやつを調べていた。こういう日々の勉強があってこそ安全なきのこ狩りができるというものだ。感謝!
きのこづくしディナー
食堂に行くと可愛いメニュー看板が出ていた。
鍋の出汁が沸騰するまでの時間を使って、息子ガイドさんが採れたきのこの種類を復習しつつメニューを説明してくれた。
鍋の味は、色々試したけど、しょっつるが一番とのこと。
鍋の食べ方は、出汁が沸騰したら材料全種類の半分を入れ、再び沸騰させてから10分待って第一弾が完成。
同様に残りの半分で第二弾を作ると、今度はきのこの出汁ととろみがスープに溶け出して第一弾とは違った味わいになる。
最後に残った汁に炊き込みきのこご飯を投入して雑炊で〆る。最近ダイエットしていてご飯は控えるはずだったのに、思わず雑炊を沢山食べてしまった。
小皿も美味しかった。猫タンはもう少し生に近い形で食べてみたかった。なめこおろし和えは、味付けは普通なんだけど、なめこが大きいのでトロンとした舌触りがすごくいい。チャナメツムタケのピリ辛炒めは、きのこの風味と辛さと油のハーモニーが素晴らしい。クリーム煮は見た目よりもクリームが薄くてきのこの風味がちゃんと感じられエストラゴンというハーブの香りが良かった。
メンチカツも、地元のどこかのお店の人気メニューだそうで、とてもジューシーで美味しかった。
朝ごはん
翌朝の朝ごはんは7:30からと聞いていたので7:30に行ってみたら、「今から準備なんです〜ごめんなさい!お急ぎでしたか?」と言われた。店員さんが可愛かったのでまあ良しとして8:00に出直した。
朝ごはんはビュッフェ形式で、スープとパンとルバーブジャム、バター、ソーセージ、スクランブルエッグ、野菜、ヨーグルト、果物、そしてオレンジジュース、牛乳、コーヒーが用意されていた。
スープがめっちゃ熱いけど、なんかハーブが効いていてうまい。三杯飲んでしまった。ルバーブジャムというのも普段食べないが、これもうまい。ジュースと牛乳が普通なのはまあ仕方ないだろう。野菜は名前が分からない珍しいものを食べられたので満足した。
帰り
帰りは車で駅まで送ってもらえるか出かける時に確認したら、その時点で9:15黒姫発を逃してしまっていて、次の10:54黒姫発になってしまった。その時間ぐらいに駅に着くように送ってくれると言われたけど、歩いて駅まで行くことにした。店員さんが親切に駅までの道を教えてくれた。
時間がもったいなかった気もするが、途中の池で良い景色を見ることが出来た。
車だったらこんな景色見れなかっただろう。
黒姫駅からしなの鉄道と新幹線を乗り継いで東京まで戻った。
最後に新幹線の写真がかっこよく取れて感動した。
まとめ
今回、きのこ狩りに初めて行ってみたが、とても楽しかった。今度は九月ぐらいに行きたい。漫画に出てくるような毒キノコが見れたら最高だ。いつかヨーロッパのきのこ狩りにも行ってみたい。日本と全然違う種類のきのこをたくさん食べれると思う。
では、皆さんも良い旅を!